本屋さんにハードカバーで並んでいた時から気になっていた米澤穂信さんの「満願」。年間か前に文庫本で買ってまだ読んでなかった本をやっと読みました。今は読む意欲や時間をつくれるのにあの頃はなぜがそれができなかったんだなあ。。。

こちらの本ですがけっこうおススメにもあがってた一冊ですよね。短編ミステリー集です。

どの作品も内容が濃いくちょっと、いやまぁまぁダークな余韻に浸れるミステリー小説で読んだ後の満足感が高かったです。女性の繊細な部分が割と印象に残ったし文章から女性っぽさを感じたのでわたしははじめ女性の作家さんなのかな?と思っていたのですが男性だったのでそこも驚きです。名前が穂信なので男性っぽいですがお顔を拝見するまでは半信半疑でした。

という事で「満願」で印象に残ったところはこちら。

「満願」の中で「柘榴」という作品が一番心に残りました。内容を伝えるのは難しいので裏表紙に書いてある説明通りに書くと「美しき中学生姉妹による官能と戦慄」という内容。

娘の本当の狙い(父親を母から奪い自分のものにしたい)を知らず、これから離れて父親と暮らす娘に母親としてできる事があと少しになってしまう事が夏の暑さではごまかしようもなく辛い。という母親の心境が、娘の本当の想いも混ざって生々しく伝わるところでした。状況に浸り過ぎて何回か読み返した部分です。

とにかく最後、戦慄しました。読み応え抜群で面白かったです。

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