こちらのお家は住宅作家で初めて造ったギミックがあります。完全にゼロから制作したオリジナルです。それは「友達と家飲みがしたいのでダイニングテーブルを延長させたい」というご要望を叶えるギミックを造りました。いつもは1.5mの長さのテーブルが50㎝延長して2mになるギミックです。この回では延長テーブルのギミックとおまけで視線の抜けの話です。

ギミック⑪:SET(スライド式エクステンションテーブル)
跳ね上げ式テーブルは過去にもやったことがあるのですが、跳ね上げる時指を挟みそうで少々怖いのと50センチくらい延長させたいので安定感が欲しいので他に方法がないかなぁと既製品の部品をさがしてみたりしたのですが、なかなか見つかりませんでした。

ないものは造る!そこで閃いたのが、引出しのレールの要領でテーブルの脚が延ばしたテーブルの必要な位置に動けばえぇやんか!!!と。そうすることで脚の本数が余計に増える事もないので、椅子も横並びで3脚置くことが可能ではないかというアイディアが思いつきました!!

それから誠二さん(大工)と相談し、鉄工所の越智さんと相談し、閃きを具現化してもらいました。

完全にオリジナルで造ったので楽しみもあるしドキドキしましたが、うまくついて脚が可動し延長できたときのは満足感でいっぱいでした。動作も問題なく女性一人でも行えるくらい簡単なのでこれは引き続き採用していきたいと思います。

ここからはおまけの視線の抜け編。住宅を設計するとき視線の抜けも気にして設計しています。コンパクトなお家でも広く見えるまたは感じる工夫をしています。

視線の抜け⑨
直線距離で5.5間以上(5㎡) 壁などで遮るところがなく見通せるので視線が遠くまで抜けて広く感じやすいです。

視線の抜け⑩
視線の突き当りに鏡や窓をとる。とにかく視線の行き止まりを無くすことで広く感じます。こちらのお家ではこだわって造った洗面台をLDKから見える突き当りに配置しているので見えても美しく、鏡の効果で広く感じる様にしています。

視線の抜け⑪
キッチンの背面収納の扉を敢えて白にして主張せず壁と同化させました。目からの情報が少くシンプルに見えるのでスッキリと広く感じます。また白は光や照明が反射しやすくお部屋も明るくなります。

視線の抜け⑫
窓は大きく取り視線の抜けを利用して外部を取り込み、外側まで自分の空間のように感じる(させる)。こちらのお家はちょうど石鎚山がきれいに見えるので天気の良い日は絶景です。

こんな感じで窓の位置やサイズ、廊下のとり方、行き止まりの壁面、こういった部分の視線の抜けをどうするかでお家の床面積に関係なく広々みえるまたは感じる工夫をしていますので参考にして頂けると嬉しいです。

『動線が最強でギミックのある平屋』概要編↓↓↓ 
おうちラボご視聴ありがとうございました(解説ブログ) – 住宅作家 (jutakusakka.jp)

『動線が最強でギミックのある平屋』動線編↓↓↓
『動線が最強でギミックがある平屋』動線編 – 住宅作家 (jutakusakka.jp)